飲食店を開業しようとする場合の検便検査

飲食店の検便

新たに飲食店などを開業しようとする場合、検便検査結果を保健所に提出する必要があります。 ここでは、なぜ検便検査を行うのか、また検査項目の内容などを解説します。


 
衛生検査、ノロウイルス遺伝子検査を担当しています。

衛生検査課 太刀野

検便検査の義務はあるの?

食品衛生法において検便が義務づけられているわけではありませんが、食品衛生法に基づいて各自治体が開業に際して検便検査記録の提出や検査頻度の規定を義務づけている場合が多いです。 また、検査自体に法的義務がなくても、食中毒予防や感染拡大の阻止の観点から衛生管理目的での検便検査の実施は必須と言えます。食品を扱う以上、もし集団食中毒などが発生した場合に、検便検査記録がないと店舗従業員の衛生管理が問われます。そのため、自主的に検便検査を定期的に行っているお店がほとんどです。

なぜ検便を行うの?その意義と検査項目について

飲食店は不特定多数の人に食品・食事を提供しますので、食中毒菌に汚染された食材や食中毒菌を保菌する従業員によって大規模な食中毒感染が発生するリスクが常にあります。そのため、従業員の検便検査により、経口摂取により発症しうる一般的な食中毒菌の保有の有無を検査します。また、食中毒保菌者を早期発見し、二次感染を防ぐことを目的としてます。

実際の検査項目は開業する地域の保健所に確認

基本的には、「赤痢菌」・「サルモネラ属菌」・「O157」の3項目の検査となります。また、この3項目に「O26」「O111」を加える5項目セットの検査が必要になる場合もあります。 上記項目はあくまで一般的な検査項目です。検査項目は出店地域の保健所・自治体の判断によるため、開業する地域の保健所等に確認する必要があります。

検便検査の検査頻度は?

検査頻度は法律により規定があるわけではありませんが、こちらも開業する地域の保健所等に確認する必要があります。 また、大量調理施設(同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設のこと)にも調理従事者等は月1回以上の検便を受けることと示されているので、参考にしてみてください(大量調理マニュアルで検索すると出てきます)。

検査を受けるべき人は?

検査の目的は提供食品の食中毒予防、衛生管理です。よって、基本的には調理作業に従事する者(いわるゆ調理員、調理従事者)と食品提供時に配膳を担当する者が検査対象になります。

厨房担当ではない人も検便検査は必要?

配膳など、お客様の口に入る食事や食品に直接触れる可能性のある従事者は検査を行います。事務担当など、食品に触れる可能性が一切ない場合は検査する必要はありません。

グロッサリー、レジ担当も必要?

お店の方針で決めることになりますが、グロッサリー(レトルト品や調味料の品出し作業を担当する人)は検便対象とならないことが多いようです。 一方、レジ担当は直接調理に関わるわけではありませんが、配膳を兼ねていることがあったり、あるいはお客様の商品を触る機会があるため、検査対象としているお店も多いようです。

陽性になったらどうする?

くわしくは「検便検査の陽性者対応」で解説していますが、概要は以下です。 まず医療機関を受診します。それ以降は病原菌により対応が異なります。

サルモネラ属菌(非チフス性)が陽性の場合

サルモネラ属菌(非チフス性)が陽性の場合は、医療機関による投薬治療の後、再検査を行って陰性判定がでるまで調理業務への復帰は控えます。

細菌性赤痢・腸チフス・パラチフス・腸管出血性大腸菌感染症が陽性の場合

細菌性赤痢・腸チフス・パラチフス・腸管出血性大腸菌感染症が陽性の場合は、「感染症の予防及び感染症の患者の医療に関する法律」(いわゆる感染症法)の三類感染症の区分となり、受診した病院から保健所を経由して都道府県知事に届け出が行われます。陽性者は、感染症ごとに厚生労働省令で定める期間、感染症を広めうる職業に従事することはできません。治療ののちに保健所の指導の下再検査を行い、陰性判定が確認されるまで仕事への復帰はできません。   以上が、飲食店を開業するときに必要な検便検査についての解説です。食品は人の口に入るものなので、日々の衛生管理、検便検査は大事な検査ですので、継続して徹底するようにしましょう。



解説は以上です!
   

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