なぜ検便検査を毎月行う必要がありますか?

一回検便検査して陰性(食中毒菌を保有しないという意味)と分かっても、その後食中毒菌を保菌する可能性があるため、定期的な検査が必要です。
食中毒菌を保菌する経路は、

  • 家庭での喫食、外食など
  • レジャー(バーベキューなど)
  • ペット、動物とのふれあい体験    などです。

人はさまざまな社会活動・レジャー活動に日々関わっていますが、そこに食中毒菌を保菌するリスクがあります。
定期的に食中毒菌の検査を行うことは、調理や介護、保育、水道事業などに関わる方の安全を確かめる検査となります。
さらに定期的な検便には「不顕性感染者を見つける」という意義があります。

不顕性感染

毎月の検便検査を行うもうひとつの重要な意義は「不顕性感染者」を見つけだすことです。
不顕性感染者とは、食中毒菌を保菌(または感染)しているのに発症していない人のことです(または発症しているが症状が顕著にでない人)。無症候性キャリア、無症候性保菌者、健康保菌者ともいいます。
本人に症状がないため、長期にわたり食中毒菌を周りに広げてしまうリスクがあります。
そしてこのような不顕性感染者は、検査によってしか見つけ出すことができません。

定期的な検便検査は、この「不顕性感染者・健康保菌者」を見つけて食中毒の発生を防止するという大切な意味も持っています。

では、定期検査の義務のある場合について説明します。

定期検査の義務

※最新の情報については保健所や自治体など所轄の部署にご確認ください。

大量調理施設(食品製造施設など)

毎月検査する必要があります(大量調理マニュアル)。大量調理施設とは、同一メニューを1回300食以上または1日750食以上提供する調理施設のことです(2017年3月現在)。
(大量調理マニュアルについては下で詳しく説明しています)

学校給食の調理に従事する方

毎月2回以上検査する必要があります(「学校給食衛生管理基準」)。

保育所

調理業務従事者は定期的に検査を行う必要があります。さらに条例(地方自治体)によって上乗せ義務がある場合もあります。詳しくは保育所の設備及び運営に関する基準の条例制定状況及び運用状況等(都道府県) の衛生管理(省令第10条)欄で都道府県ごとに確認できます(最新版は別途各自治体にご確認ください)。 

また、保育所が調理業務を業者に委託している場合、委託業者が調理業務従事者に対して定期的に検便を実施していることを保育所が把握する必要があります(「保育所における調理業務の委託について」)

認定こども園

条例等により検便が義務づけられています。たとえば川崎市の場合は、
 

調理・調乳等に従事する職員については、毎月、事前に検便を行い、異常か?ないかの確認を行うものとする。なお、検便の検査項目の例については次のとおり。
・赤痢菌
・サルモネラ菌
・腸管出血性大腸菌
※必要に応し?10月から3月にはノロウイルスの検査を含めること。 


「幼保連携型認定こと?も園 指導監査基準 平成28年度版 川崎市 こと?も未来局 」より


また、こども園が調理業務を業者に委託している場合、調理業務従事者に対して定期的に検便が実施されていることをこども園は把握する必要があります(「幼保連携型認定こども園における食事の外部搬入等について」)。

社会福祉施設(介護施設、老人ホーム、障害者施設など)

調理従事者などの検便の実施が義務づけられています(「社会福祉施設等における衛生管理の徹底について(平成20 年7 月7 日雇児総発第0707001 号・社援基発第0707001 号・障企発第0707001 号・老計発第0707001 号)」など)。

水道管理・水道事業者

水道事業に従事する方には検便検査の義務があります。大多数の市民の飲み水に関わる仕事であるゆえ、検査項目も多くなっています。(「水質基準に関する省令の制定及び水道法施行規則の一部改正等」)
 

病原体検索は、赤痢菌、腸チフス菌及びパラチフス菌を対象とし、必要に応じてコレラ菌、赤痢アメーバ、サルモネラ等について行うものとし、急性灰白髄炎(小児麻痺)、流行性肝炎、泉熱、感染性下痢症及び各種下痢腸炎にも注意すること。病原体検索は、主として便について行い、必要に応じて尿、血液、その他について行うこと。 

水質基準に関する省令の制定及び水道法施行規則の一部改正等

 

学園祭、祭り、PTA、バザー、模擬店、催しにおける出店などで飲食物を提供する場合

管轄の保健所にご確認ください。
不特定多数の人に飲食物を提供する場合、事前に保健所への届出が必要となります。届け出には調理に関わる人全員の検便検査結果書(一般的な食中毒菌を保菌していないことを証明する文書)を添付する必要があります。

その他、法律や条例、保健所により検便が義務付けられている場合

検便検査の義務があるかどうか不明な場合は、管轄の保健所や自治体の衛生関係の部署に問い合わせてください。

そもそも検便検査の目的は?

検便検査の目的は、危険な食中毒菌を保菌している人を見つけ出すことにあります。

保菌とは人が腸内でその菌を一時的にあるいは常時持っていることを意味します。便などから排出されるため、その菌を職場環境に広げたり、人に感染させてしまうリスクがあります。

危険な食中毒菌とは腸管出血性大腸菌(O157、O26、O111など)、赤痢、サルモネラなどです。それ以外にも危険な食中毒菌はいますが、一般的な検便検査一般的に食中毒事件を引き起こしやすい代表的な菌をターゲットにします。

とりわけO157などの腸管出血性大腸菌は感染者が死亡するリスクの高い非常に危険な菌です。そのため、調理者、保育士、介護士、水道管理にかかわる人などは、国のマニュアルや指針、自主ルールに則って検査を行うことになっています。

大量調理マニュアルとは

それらマニュアルの中でもとくに厳しくルールが定められているのが大量調理マニュアルです。給食調理者、食品会社の調理者など毎日大量に調理を行う施設の従業員に適応される指針です。ここでは、

  • 原材料の受入れ・下処理段階における管理
  • 加熱調理食品の加熱温度管理
  • 二次汚染の防止
  • 原材料及び調理済み食品の温度管理
  • 検食の保存
  • 調理従事者等の衛生管理

など、詳しく手順が規定されています。

また、調理技術、菌・ウイルスの検査手法や流行病原菌の種類など、時代の変化に合わせて随時改正されているため、大量調理マニュアルを熟読することは、わが国の現在の食中毒対策事情や最新のノウハウを把握することにもなります。

大量調理マニュアルの適応対象は?

「同一メニューを1回300食以上」または「1日750食以上を提供する調理施設」に適用されます。また、この条件を下回っていても、食中毒対策をより高い水準で実施するために、自主的にこのマニュアルを適応する施設も多くあります。

大量調理マニュアルにおける「調理従事者の衛生管理」

食を介して社会的に集団食中毒などを起こすリスクのある大量調理施設。そこで働く人たちのために作られた大量調理マニュアルですが、このルールは施設の規模に関わらず調理や介護、保育に携わる方々にとても有用なルールであることは変わりません。
そこで、大量調理マニュアルにおける「調理従事者の衛生管理」についてご紹介します。
 

 「調理従事者等は臨時職員も含め、定期的な健康診断及ひ?月に1回以上の検便を 受けること。検便検査注7には、腸管出血性大腸菌の検査を含めることとし、10 月から3月まて?の間には月に1回以上又は必要に応し?て注8ノロウイルスの検便検 査に努めること。 」
 

注7 ノロウイルスの検査に当たっては、遺伝子型によらす?、概ね便1g当たり105オータ?ーのノロウイルスを検出て?きる検査法を用いることか?望ましい。たた?し、検査結果か?陰性て?あっても検査感度によりノロウイルスを保有している可能性を踏まえた衛生管理か?必要て?ある。

注8 ノロウイルスの検便検査の実施に当たっては、調理従事者の健康確認の補完手段とする場 合、家族等に感染性胃腸炎か?疑われる有症者か?いる場合、病原微生物検出情報においてノロウイルスの検出状況か?増加している場合なと?の各食品等事業者の事情に応し?判断すること。 

 

義務がなくても定期検査が安心。

毎月検査の義務がない場合でも、毎月1回以上検便を実施することをおすすめします。実際、義務がなくても検査している施設も多いです。

環境未来WEBでは、一般的な3項目検査(腸管出血性大腸菌O157、サルモネラ属菌(パラチフスA菌、腸チフス菌を含む)、赤痢菌)、5項目検査(腸管出血性大腸菌O157・O26・O111、サルモネラ属菌(パラチフスA菌、腸チフス菌を含む)、赤痢菌)、ノロウイルス検査(リアルタイムRT-PCR検査)をお受けできますので、お気軽にお問い合わせください。

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